180年以上の歴史を持つ、世界最高峰の時計メーカーPatek Philippe(パテック フィリップ)。
その正規販売店であり、長年の販売実績を持つ東京渋谷区・幡ヶ谷の老舗時計店 YOSHIDA(ヨシダ)が、
さまざまな角度からパテック フィリップという至高のマニュファクチュールの魅力を紐解いていく本連載。
第60回は、「新しい伝統」「ジェムセッティング」「ゴールドウォッチ」「パープルダイヤル」の4つのテーマから8本の注目モデルを紹介します。
PART.1
Ref.5236P & Ref.5326“新しい伝統”を
築き上げる感性
ヴィンテージウォッチなどでよく見られる、サーモンピンクのダイヤルは腕時計の世界における“”クラシックの象徴”であり、時計愛好家に長年愛され続けています。これまでパテック フィリップでは、このカラーダイヤルを特別なモデルに使用してきました。
パテック フィリップは「ウォッチズ & ワンダーズ 2024」にて、このサーモンピンクのダイヤルを採用した“モダンの極み”とも呼ぶべきモデル「インライン表示永久カレンダー」の最新作を発表しました。こちらのバージョンでは、窓がくっきりと目立った前作のブルーのモデルに対して、ヴィンテージさながらの落ち着いた印象が感じられます。真にタイムレスなデザインとは、このようなスタイリングを指すのでしょう。
こちらに近いアプローチを見せているモデルが、発売以来好調を見せ続けている「年次カレンダー,トラベルタイム」です。クルー・ド・パリ(ホブネイル・パターン)のギヨシェ装飾、外周に向かって濃くなるブラック・グラデーションのアントラサイトを用いたアンティークなカメラの外装を彷彿させるヴィンテージ風の文字盤など、古い時代を彷彿させるディテールを引用しつつも、組み合わせの変化によって、独自の表情に仕上げています。
インライン表示針付永久カレンダー
■Ref.5236P ■41.3mm ■プラチナケース
■アリゲーターストラップ
■手巻き(Cal.31‑260 PS QL) ■30m防水
■価格はお問い合わせください
年次カレンダー,トラベルタイム
■Ref.5326 ■41mm
■18Kホワイトゴールドケース
■カーフスキンストラップ
■自動巻き(Cal.31‑260 PS QA LU FUS 24H)
■30m防水 ■価格はお問い合わせください
PART.2
Ref.5271P & Ref.5396安定した人気を誇る
ジェムセッティング
高級時計のトレンドとして海外から火がついたジェムセッティング。シンプルにラグジュアリー感を演出する方法として好まれる一方、ステータスシンボルとしての人気が定着してきた模様です。
この分野でも他社をリードしてきたパテック フィリップの製品には、やはり一日の長があります。これを最も体現するモデルのひとつが、フラッグシップモデルの「永久カレンダー,クロノグラフ」。81個のバゲットカット・ダイヤモンド(5.01カラット)で装飾されたRef.5271Pは、「永久カレンダー,クロノグラフ」の伝統をまた違ったベクトルに昇華したシンボリックなモデルです。
かたやジェムセッティングをさりげなく取り入れたいというニーズにぴったりなのが、「年次カレンダー」の定番Ref.5396の12個のバゲットカットのダイヤモンドを(0.26カラット)をセッティングした新作です。外周に向かって濃くなるブラック・グラデーションのブルー・ソレイユ文字盤にダイヤモンドのインデックスがよく馴染んでいます。
永久カレンダー,クロノグラフ
■Ref.5271P ■41mm
■ダイヤ付きプラチナケース(5.01カラット)
■アリゲーターストラップ
■手巻き(Cal.CH 29‑535 PS Q)
■30m防水 ■価格はお問い合わせください
年次カレンダー,ムーンフェイズ
■Ref.5396 ■38.5mm
■18ホワイトゴールドケース
■アリゲーターストラップ
■自動巻き(Cal.26‑330 S QA LU 24H)
■30m防水 ■価格はお問い合わせください
PART.3
Ref.5520 & Ref.5160/500全く異なる魅力を持った
2つのゴールドウォッチ
18Kローズゴールドは、パテック フィリップの現行コレクションにおけるスタンダードなケース素材です。その魅力は、デザインひとつで無限に変化していきます。「ウォッチズ & ワンダーズ 2024」で発表した2つの新作について解説します。
2019年に発表されたパイロットウォッチ「アラーム・トラベルタイム」は、パテック フィリップのグランド・コンプリケーションの中でも極めて異色の存在であり、究極のカジュアル・エレガンスを体現しています。新たに登場した18Kローズゴールドバージョンは、グレー・ソレイユとアントラサイトの2トーン文字盤と、夜光付アントラサイト・ホワイトゴールドの植字アラビア数字と剣型時・分針が際立っています。2つのトラベルタイム・プッシュボタンと2時位置のアラームON/OFFプッシュボタンは、いずれも特許取得のセキュリティシステムを備えています。
もう一方のヒンジ付カバーで保護されたサファイヤクリスタル・バックと直線ラグを備えたオフィサータイプのレトログラード日付表示針付永久カレンダーは、全面に希少なハンドクラフトによる手彫金を施したケースと文字盤センターを備えています。このモデルは、2016年に発表されたホワイトゴールド仕様のRef.5160/500を再解釈によるデザインを採用ものです。
アラーム・トラベルタイム
■Ref.5520 ■42.2mm
■18Kローズゴールドケース
■カーフスキンストラップ
■自動巻き(Cal.AL 30‑660 S C FUS)
■30m防水 ■価格はお問い合わせください
レトログラード日付表示針付永久カレンダー
■Ref.5160/500 ■38mm
■18Kローズゴールドケース
■アリゲーターストラップ
■自動巻き(Cal.26‑330 S QR)
■30m防水 ■価格はお問い合わせください
PART.4
Ref.7010/1& Ref.4910/1201パープルダイヤルの
ブレスレットウォッチ
紫(パープル)は、最も彩度が高い純色の一種で赤と青の中間色。語源や由来は、西洋と東洋で異なりますが、高貴な色として扱われていたことは共通しています。近年、パテック フィリップではレディスウォッチでパープルダイヤルを起用し、人気を博しています。
現代な程よいサイズ感の32mm径の「ノーチラス」のRef.7010/1は、パテック フィリップのレディスコレクションに一石を投じたモデルであり、美しいパープルのダイヤルに添えたベゼルには、46個のピュア・トップウェッセルトン・ブリリアントカット・ダイヤモンド(0.8カラット)が輝いています。
「Twenty~4」の誕生25周年を記念してパテック フィリップは、パープルを基調とするクォーツ《マンシェット》タイプのニューバージョンを発表。文字盤プレートには、まず同心円状の波模様がエンボス加工され、次いで半透明なパープル・ラック塗装で何十層もコーティングし、さらに無色透明のラック塗装を施すことにより、美しい奥行きのある効果を生み出します。2重の段差を持つレクタングラー型ケースは、文字盤の両側に17個ずつ並んだブリリアントカット・ダイヤモンド(0.63カラット)によって強調されています。
パープルダイヤル以外に、どちらにも共通する点は、ブレスレットウォッチとして昼夜問わず楽しめるカジュアル・エレガンスを備えていることでしょう。
ノーチラス
■Ref.7010/1 ■32mm(10-4時方向)
■ダイヤ付き18Kローズゴールドケース&ブレスレット(0.8カラット)
■クオーツ(Cal.E 23‑250 S C)
■30m防水 ■価格はお問い合わせください
Twenty~4
■Ref.4910/1201 ■25.1x30mm
■ダイヤ付き18Kローズゴールドケース&ブレスレット(0.63カラット)
■クオーツ(Cal.E 15) ■30m防水
■価格はお問い合わせください
Store Info
取り扱い店舗
YOSHIDA 東京本店
〒151-0072
東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目13番5号 Google Map
営業時間 10:30~19:30
定休日 年中無休(年末年始を除く)
Tel. 03-3377-5401
Tel.03-3377-5401
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