180年以上の歴史を持つ、世界最高峰の時計メーカーPatek Philippe(パテック フィリップ)。
その正規販売店であり、世界を代表する時計店 YOSHIDA(ヨシダ)が、
さまざまな角度からパテック フィリップという至高のマニュファクチュールの魅力を紐解いていく本連載。
第29回は、前回の特集に続き、メンズ&レディスのコレクションから
ニューノーマル時代にふさわしい7本の新定番を紹介します。
CASE.1Ref.5396
カラトラバ・スタイルの
再解釈による複雑機構
パテック フィリップのベストセラーである「年次カレンダー」は、ケース側面の調整ボタンを押すだけで2月28日、または2月29日から3月1日に日付を送ることができる優れた操作性に加え、モジュール機構の採用によって多彩なデザインを展開していることが人気の理由として挙がります。
数ある「年次カレンダー」の中でもカラトラバ・スタイルを色濃く受け継いだRef.5396は、ドレスウォッチさながらの控えめなエレガンスが漂う1本です。ケース素材は、ホワイトゴールド、ローズゴールドの2種類があります。
一般的にドレスウォッチと言えば、2針ないしは3針のラウンドケースであることが前提ですが、このスタイルはフォーマルなシーンでは100%のパフォーマンスを発揮する一方、汎用性においては万能だとは言い難いかもしれません。
その点、Ref.5396は、12時位に曜日・月名表示、6時位置には24時間表示・ムーンフェイズ・日付表示を備えており、既存のドレスウォッチと文字盤の印象が大きく変わるため、カジュアルな服装でも合わせやすいことが特徴です。
シックな着こなしを目指すならシルバー・オパーリンの文字盤を選ぶのが正解でしょう。
年次カレンダー
■Ref.5396 ■38.5mm ■18Kホワイトゴールドケース ■アリゲーターストラップ
■自動巻き(Cal.324 S QA LU 24H/303)■30m防水 ■価格はお問い合わせください
年次カレンダー
■Ref.5396 ■38.5mm ■18Kローズゴールドケース ■アリゲーターストラップ ■自動巻き(Cal.324 S QA LU 24H/303)■30m防水 ■価格はお問い合わせください
CASE.2Ref.7300/1200A
&7300/1200
女性のために創作された
美しいラウンドケース
&7300/1200
女性のために創作された
美しいラウンドケース
ステンレススチールと18Kローズゴールドで展開する「Twenty~4 オートマチック」は、「Twenty~4®」のコレクションでは初となる自動巻きムーブメントを搭載したモデルです。
パテック フィリップの自動巻き式ムーブメントのフラッグシップであるCal.324を搭載することを前提に考案された36mm径のラウンドケースは、全く新しい婦人用機械式自動巻き腕時計として発表しています。
パテック フィリップの製品にとってブレスレットは極めて重要な存在であると同時に、「Twenty~4®」のウォッチメイキングを語る上でも欠かせないパーツだと言えます。パテック フィリップの現社長ティエリー・スターン氏が絶賛する「Twenty~4®」オリジナルのリンク・ブレスレットは、新しいラウンドケースとも素晴らしいバランスで調和しています。
ケースデザインとともに生まれ変わった文字盤も見逃せません。「カラトラバ・パイロット・トラベルタイム Ref.7234」から着想を得たという植字のアラビア数字インデックスを配した文字盤のレイアウトは完璧な視認性を約束します。
洗練されたデザインと高い機能性を合わせ持つ「Twenty~4 オートマチック」は、スタイルコンシャスな女性のニーズをしっかりと満たしてくれるはずです。ダイヤルカラーを吟味して、自分らしい1本をお選びください。
Twenty~4 オートマチック
■Ref.7300/1200A ■36mm ■ダイヤ付き(約0.77カラット)ステンレススチールケース&ブレスレット ■自動巻き(Cal.324 S C)■30m防水 ■価格はお問い合わせください
Twenty~4 オートマチック
■Ref.7300/1200 ■36mm ■ダイヤ付き(約0.77カラット)18Kローズゴールドケース&ブレスレット ■自動巻き(Cal.324 S C)■30m防水 ■価格はお問い合わせください
CASE.3Ref.5320
懐古主義では終わらない
「永久カレンダー」の新顔
懐古主義では終わらない
「永久カレンダー」の新顔
パテック フィリップの最高峰に立つグランド・コンプリケーションの顔である「永久カレンダー」は、クロノグラフと並ぶ最もクラシックなコレクションのひとつに数えられます。
永久カレンダーは、1461日(4年)をサイクルとする機械を搭載することで、30日、28日、29日(閏年)などの月により異なる日数を忠実に再現する複雑機構です。
パテック フィリップは、1889年の懐中時計用永久カレンダーの特許取得、1925年には史上初の永久カレンダーを搭載した腕時計の開発など、古くからこの分野で多くの成功を収めてきました。
メンズからレディスまで幅広く揃う「永久カレンダー」の中でも異彩を放つRef.5320は、パテック フィリップ・ミュージアムに展示されている1940~50年代のタイムピースからインスピレーションを得て製作されたというユニークな1本。
センターローター式の自動巻き式ーブメントCal.324 S Qを覆う重厚感のあるケースデザイン、3重の段差が施されたラグは、ヴィンテージ調の味わい深い文字盤のデザインに合わせて設計されたもので、このモデルに対するパテック フィリップの意気込みが伝わります。
どこか懐かしくも新しい次世代の「永久カレンダー」は実用性はもとより、日常を特別な時間にしてくれるパワーを秘めています。
永久カレンダー
■Ref.5320 ■40mm ■18Kホワイトゴールドケース ■アリゲーターストラップ
■自動巻き(Cal.324 S Q)■30m防水 ■価格はお問い合わせください
CASE.4Ref.5172&5270
進化し続ける究極の定番
手巻き式クロノグラフ
自他ともに認める「コンプリケーテッド・ウォッチの巨匠」であるパテック フィリップにとって、クロノグラフは極めて重要な分野であり、永久カレンダーやミニット・リピーターと同様、懐中時計の時代から多くの情熱を捧げてきました。記念碑的な名作の数々は、今では圧倒的な資産価値を持つステータスシンボルとして世界中で愛され続けています。
パテック フィリップによる自社開発・製造によるクロノグラフ専用ムーブメントの登場は、2005年に超薄型のシングルプッシュボタン・スプリット秒針クロノグラフRef.5959に搭載されたCal.CHR 27-525 PSがはじまりでした。
それから数年後の2009年、パリのヴァンドーム広場にある「パテック フィリップ・サロン」の新装オープン時に発表されたCal.CH 29-535 PSは、パテック フィリップのコラムホイール式手巻きクロノグラフの伝統を受け継ぐ極めて重要なムーブメントとして大きな話題を集めました。これに続き、2011年にはクロノグラフと永久カレンダーを搭載したCal.CH 29-535 PS Qが登場しています。

Cal.CH 29-535 PS Q。
これらの手巻き式ムーブメントを搭載するクロノグラフは高い人気があり、モダン&クラシックを体現する素晴らしいスタイリングと共存しながら進化し続けています。ここでの一押しは、以下の2本です。
Ref.5170の後続機として2019年に登場したRef.5172は、まさに「新定番」と呼ぶに値するモデルです。3時位置に瞬時運針式30分計、9時位置にスモールセコンドを持つ、アラビア数字インデックスの文字盤は、Cal.CH 29-535 PSがあってこそ成立する賜物だと言えるでしょう。往年のパイロットウォッチを彷彿させるデザインでありながらブルーを採用することで現代的な雰囲気に仕上げています。
パテック フィリップのクロノグラフを語る上で外せないモデルと言えば、永久カレンダー搭載クロノグラフにほかなりません。1941年に登場したRef.1518の時代から脈々と受け継がれてきた美しい文字盤のレイアウトは何時の時代も変わらず多くの時計愛好家を魅了します。2011年に登場したRef.5270は、Cal.CH 29-535 PS Qをはじめて搭載した記念碑的な1本です。2020年に登場したイエローゴールドケースとシルバー・オパーリン文字盤を備えた最新作は、発表されるや否や瞬く間に人気モデルの仲間入りを果たしています。
クロノグラフ
■Ref.5172 ■41mm ■18Kホワイトゴールドケース ■カーフストラップ ■手巻き(Cal.CH 29-535 PS)■30m防水 ■価格はお問い合わせください
永久カレンダー搭載クロノグラフ
■Ref. 5270 ■41mm ■18Kイエローゴールドケース ■アリゲーターストラップ ■手巻き(Cal.CH 29-535 PS Q)■30m防水 ■価格はお問い合わせください

YOSHIDA 東京本店
住所/東京都渋谷区幡ヶ谷2-13-5 Google Map
電話/03-3377-5401
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営業時間/10:00~20:00
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