180年以上の歴史を持つ、世界最高峰の時計メーカーPatek Philippe(パテック フィリップ)。
その正規販売店であり、長年の販売実績を持つ東京・渋谷区幡ヶ谷の老舗時計店 YOSHIDA(ヨシダ)が、
さまざまな角度からパテック フィリップという至高のマニュファクチュールの魅力を紐解いていく本連載。
第43回は、「ウォッチズ & ワンダーズ ジュネーブ 2022」で発表された12本のうち、
「グリーンダイヤル」と「ワールドタイム」の2つのテーマから6本の時計を紹介します。
PART.1
Ref.5270P &
Ref.4910/1201A &
Ref.5205スマッシュヒットを
予感させる
グリーンダイヤル
2020年末、2006年に登場した「ノーチラス」のロングセラーである3針モデルRef.5711/1Aの廃盤が決定。パテック フィリップはその有終の美を飾るRef.5711/1AとRef.5711/1300Aのオリーブグリーン・ソレイユ文字盤を発表することで時計業界内でグリーンダイヤルの人気を定着させるほどの影響を与えました。先頃行われた「ウォッチズ & ワンダーズ ジュネーブ 2022」でもいくつかのグリーン文字盤のモデルの新作が発表されました。
このうち、おそらくパテック フィリップの愛好家や識者を最も驚かせたモデルに挙がるのは、永久カレンダー搭載クロノグラフのRef.5270Pでしょう。Ref.5270と言えば、Ref.1518の代から続くパテック フィリップのフラッグシップモデルであり、象徴的なモデルのひとつです。たとえば、同じモデルでも18Kイエローゴールドケース×シルバー・オパーリン文字盤は見るからにクラシカルな佇まいですが、こちらの1本はプラチナケースとブラック・グラデーションのラック・グリーン文字盤との組み合わせが瑞々しい印象を与えています。
永久カレンダー搭載クロノグラフ
■Ref.5270P ■41mm ■プラチナケース ■アリゲーターストラップ
■手巻き(Cal.CH 29-535 PS Q)■30m防水 ■価格はお問い合わせください
レディスコレクションからは、大変人気のあるステンレススチール製の「Twenty~4」のRef.4910/1200Aからオリーブグリーン・ソレイユ文字盤が登場。アラビア数字を用いて2020年に刷新されたダイヤルは、このダイヤルカラーを取り入れることで一段とコンテンポラリーな雰囲気に仕上がっています。悪目立ちすることもなくコーディネイトに馴染むのでデイタイムからイブニングまで活躍してくれるに違いありません。
Twenty~4
■Ref.4910/1200A ■25.1×30mm ■ダイヤモンド付きステンレススチールケース&ブレスレット(約0.42カラット) ■クオーツ(Cal.E 15)■30m防水 ■価格はお問い合わせください
「年次カレンダー」のRef.5205では、ブラック・グラデーションのオリーブグリーン・ソレイユ文字盤がラインナップに加わりました。曜日、日付、月を扇状に配したレイアウトは非常に読み取りやすく、ローズゴールドとオリーブグリーンが絶妙なコントラストを生み出しています。個性的なゴールドウォッチの決定版として一押しの1本です。
年次カレンダー
■Ref.5205 ■40mm ■18Kローズゴールドケース ■アリゲーターストラップ
■自動巻き(Cal.324 S QA LU 24H/206)■30m防水 ■価格はお問い合わせください
PART.2
Ref.5230P & Ref.7130 & Ref.5231装いを新たにした
鮮やかな
「ワールドタイム」
近年、パテック フィリップの数あるコンプリケーションにおいて定番的な役割を果たしている「ワールドタイム」。「ウォッチズ & ワンダーズ ジュネーブ 2022」では、カラーダイヤルを中心に新たなバリエーションを提案しました。
2016年に発表された「ワールドタイム」のフラッグシップ的な存在であるメンズウォッチRef.5230は、これまでのシックなダイヤルカラーと打って変わって、シリーズ初となる鮮やかなブルー文字盤を採用。そこに重厚感のあるプラチナケースとネイビーのカーフスキンストラップを合わせることでモダンな雰囲気に仕上げている。
レディスモデルでワールドタイムの機構を展開することは時計界きってのコンプリケーションの巨匠であるパテック フィリップの矜持にほかなりません。
Ref.7130の新作では、女性用の時計としては大変珍しい18Kローズゴールドケースとオリーブグリーン文字盤の組み合わせを披露しています。ベゼルのとピンバックルのダイヤモンドはマニッシュなカラーリングの中にフェミニンな要素を加えています。
Ref.5230と同様、マイクロローター式の自動巻きムーブメントCal.240 HUを搭載しているため、複雑機構でありながら薄型のケースにまとめ上げています。
ワールドタイム
■Ref.7130 ■36mm ■ダイヤ付き18Kローズゴールドケース(ベゼルとピンバックルを含め、約1.06カラット)■アリゲーターストラップ
■自動巻き(Cal.240 HU)■30m防水 ■価格はお問い合わせください
「ワールドタイム」の現行コレクションにおいて、とりわけ異色の存在だと言えるのが、文字盤上に世界中のさまざまな地域をクロワゾネ七宝で描いたモデルRef.5231です。2022年の新作では、東南アジアとオセアニアに敬意を払い、情緒あふれるダイヤルを完成させています。
陸地の部分は細い金の線で輪郭を設け、その後に多彩な釉薬を用いて海や陸を表現します。クラフトマンシップならではの昔ながらの時計製造は感情に訴えかける魅力を兼ね備えています。地球の美しさを表した文字盤にには、深みのあるネイビーのアリゲーターストラップがマッチします。
ワールドタイム
■Ref.5231 ■38.5mm ■18Kホワイトゴールドケース ■アリゲーターストラップ ■自動巻き(Cal.240 HU)■30m防水 ■価格はお問い合わせください

YOSHIDA 東京本店
住所/東京都渋谷区幡ヶ谷2-13-5 Google Map
電話/03-3377-5401
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営業時間/10:00~20:00
休業日/年中無休(1月1日~1月3日を除く)
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