UP DATE: 2023. 09. 29
連載 高級時計を巡る旅
第116回:高度な技術で進化を加速させるグルーベル・フォルセイ2023年最新作
高精度なメカニズムを搭載する現代のコンプリケーションとしては非常にコンパクトなケースを採用したのが
グルーベル・フォルセイ(GREUBEL FORSEY)の新作「バランシエール コンヴェクス S2 41.5mm」と
「ダブルバランシエール コンヴェクス 42.5mm」だ。
2004年のブランド・デビュー以来、時計機構において数々の革新を成し遂げてきた名門工房は、
これらのタイムピースにどんなメカニズムを搭載したのか?
※こちらの特集は、時計専門サイト「Gressive(グレッシブ)」での連載コラム『YOSHIDAで体験する、高級時計への旅』の記事を再編集したものです。
※掲載商品の情報及び価格は変更される場合がありますのでご了承ください。
大胆にカーブしたチタン製ケースに
30°に傾斜した高精度な脱進機を搭載
2004年、60秒で1回転する小さなキャリッジに30°の傾斜をつけ、さらにこれを取り囲む4分間で1回転する大きなキャリッジという2軸構造のトゥールビヨンを開発して高い精度を実現した「ダブル・トゥールビヨン30°」をひっさげて華々しいデビューを飾ったグルーベル・フォルセイ。この画期的な新開発機構は、その後に続々と現れた三次元トゥールビヨンの先駆けとなり、時計機構の発展に大きく貢献した。
その後、2007年には25°傾斜したトゥールビヨンを24秒で1回転という高速駆動の「トゥールビヨン 24 セコンズ」を、2008年にはスフェリカル ディファレンシャル機構で連結された4つのトゥールビヨンの歩度を平均化し精度を飛躍的に向上させた「クアドラプル トゥールビヨン」を発表し、トゥールビヨンの進化に大きな足跡を刻んだのだ。
この技術者集団グルーベル・フォルセイの最新作が「バランシエール コンヴェクス S2 41.5mm」と「ダブルバランシエール コンヴェクス 42.5mm」である。
まず「バランシエール コンヴェクス S2 41.5mm」だが、このモデルはグルーベル・フォルセイがこれまでに設計した最小となる直径41.5mmのケースを採用。しかも、このコンパクトなケース全体がカーブし、手首にぴったりとフィットすることで極上の装着感をもたらす。もちろん、ケース上面も12時から6時の方向にかけてカーブし、通常の時計にはないダイナミックな視覚的効果を実現している。
この驚くべき造形美を見せるケースに収められているのが、グルーベル・フォルセイが自社で開発から製造までを行ったCal.GF09XV。このムーブメントには30°傾斜した独自開発による脱進機が装備され、クロノメーターとしての高い精度が保証されている。
バランシエール コンヴェクス S² 41.5mm
グレーとブルーのバージョンがある「バランシエール コンヴェクス S² 41.5mm」の、こちらはグレーのモデル。グレイン仕上げ、サテン仕上げ、ミラーポリッシュ仕上げなどの多彩な装飾技法を駆使し美しさを際立たせている。文字盤2時位置にパワーリザーブ表示。
■P01230 ■41.5mm ■チタンケース
■ラバーストラップ ■手巻き ■100m防水
■世界限定88本 ■価格要お問い合わせ
バランシエール コンヴェクス S² 41.5mm
搭載される手巻きムーブメントの「Cal.GF09XV」は72時間という長いパワーリザーブを誇り、実用的にも高い有用性を保有。文字盤とストラップに落ち着いた色調のブルーが採用され、グレーのモデルとは一味違った個性を主張する。
■P01274 ■41.5mm ■チタンケース
■ラバーストラップ ■手巻き ■100m防水
■世界限定88本 ■価格要お問い合わせ
直径41.5mmのコンパクトなケースと相まって、腕へのフィット感はまさに極上である。
30°傾斜して設置された脱進機は、グルーベル・フォルセイのデビュー作となった
2004年の「ダブル・トゥールビヨン30°」と共通するコンセプト。
こちらはトゥールビヨンではないレバー脱進機の発展形だが、非常に高い精度を実現している。
高精度と信頼性、極上の装着感を
兼備する
驚きに溢れる
ハイエンドなタイムピース
4分間で1回転するスフェリカル ディファレンシャル機構によって連結されたふたつの脱進機によって優れた精度と信頼性を確保したのが、この「ダブルバランシエール コンヴェクス 42.5mm」である。
この驚くべき精密さを誇示するムーブメントCal.GF04Xを包むのは、シルキーな仕上げが施されたグレーのナチュラルチタン製ケース。
このケースも立体的なカーブがつけられており、ベゼルには繊細なサテン仕上げが施されている。
ムーブメントの地板にもチタンが採用され、輝きを抑えたグレイン仕上げによって、振動するテンプやスフェリカル ディファレンシャル機構がくっきりと浮かび上がる。
脱進機やディファレンシャル機構部分にはオープンワークが施され、精緻を極めるメカニズムが白日のもとにさらされている。
Cal.GF04Xは72時間のパワーリザーブを保有し、その巻き上げ残量は文字盤の2時位置に設置されたインジケーターによって確認することができる。
ダブルバランシエール コンヴェクス 42.5mm
極めて硬いチタンをケースとムーブメントの地板に採用。特に地板にはグレイン仕上げが施されているが、これは硬いチタン素材においては非常に難しい装飾であるという。ふたつのテンプを支えるブリッジにも同じレベルの難度があり、美しい面取り加工はすべて手作業によるもの。
■P01236 ■42.5mm ■チタンケース
■ファブリックストラップ
■手巻き ■10気圧防水 ■世界限定88本
■価格要お問い合わせ
ダブルバランシエール コンヴェクス 42.5mm
大胆なカーブがつけられた直径42.5mmのチタン製ケースは、軽さとフィット感の良さで、極めて良好な装着感を得ることができる。こちらのモデルは専用設計のブレスレットにもチタンを採用。
■P01259 ■42.5mm
■チタンケース&ブレスレット
■手巻き ■10気圧防水 ■世界限定88本
■価格要お問い合わせ
ハイパフォーマンスなタイムピースならではの魅力を発散する「ダブルバランシエール コンヴェクス 42.5mm」。
文字盤6時と7時の間に設置されているのが、
グルーベル・フォルセイが開発したスフェリカル ディファレンシャル機構。
4分間で1回転するこの機構により、ふたつの脱進機の歩度を平均化し、
より一層高い精度を実現している。
Store Info
取り扱い店舗
グルーベル・フォルセイ ブティック 銀座
〒104-0061
東京都中央区銀座4丁目3番10号 Google Map
営業時間 10:30~19:30
定休日 火曜日(祝日を除く)
Tel. 03-3538-5401
Tel.03-3538-5401
YOSHIDA 東京本店
〒151-0072
東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目13番5号 Google Map
営業時間 10:30~19:30
定休日 年中無休(年末年始を除く)
Tel. 03-3377-5401
Tel.03-3377-5401
名古屋 YOSHIDA
〒460-0008
愛知県名古屋市中区栄3丁目17番17号 Google Map
営業時間 10:30~19:30
定休日 年中無休(年末年始を除く)
Tel. 052-243-5401
Tel.052-243-5401
Back Number
バックナンバー
-
UP DATE: 2025. 01. 16 NEW
連載 高級時計を巡る旅
第141回:待望のパテック フィリップ
新コレクション「Cubitus (キュビタス)」 -
UP DATE: 2024. 09. 06
連載 高級時計を巡る旅
第140回:実用美を極めたパテック フィリップの複雑時計とレディス・コレクション
-
UP DATE: 2024. 08. 22
連載 高級時計を巡る旅
第139回:世界最高峰と称される、パテック フィリップのグランド・コンプリケーション
-
UP DATE: 2024. 08. 09
連載 高級時計を巡る旅
第138回:スポーティエレガンスを体現する、
パルミジャーニ・フルリエの2024年最新作「トンダ PF スポーツ クロノグラフ」 -
UP DATE: 2024. 07. 19
連載 高級時計を巡る旅
第137回:オーデマ ピゲの2024年最新作、「ロイヤル オーク」のハイジュエリーウォッチとは?
-
UP DATE: 2024. 07. 04
連載 高級時計を巡る旅
第136回:複雑機構と独自のデザインで魅せる、ウブロの最新作
-
UP DATE: 2024. 07. 03
連載 高級時計を巡る旅
第135回:2024年の注目時計、ゼニス最新作に迫る
-
UP DATE: 2024. 06. 20
連載 高級時計を巡る旅
第134回:パテック フィリップ2024年最新作、話題の6モデル
-
UP DATE: 2024. 05. 31
連載 高級時計を巡る旅
第133回:新たな装いを手にした
ウブロのクラシック・フュージョン! -
UP DATE: 2024. 05. 30
連載 高級時計を巡る旅
第132回:2024年春、時計界の頂点に君臨するパテック フィリップが発表した5つの新作
-
UP DATE: 2024. 05. 29
連載 パテック フィリップへの誘い
第60回:4つのテーマから読み解く注目モデル8選!
-
UP DATE: 2024. 05. 14
連載 高級時計を巡る旅
第131回:ブルガリとYOSHIDAの力作、限定チャイミングウォッチ
-
UP DATE: 2024. 04. 29
連載 高級時計を巡る旅
第130回:新商業施設「ハラカド」の新ランドマーク 「ゼニス ブティック表参道」がオープン!
-
UP DATE: 2024. 04. 01
連載 高級時計を巡る旅
第129回:「グルーベル・フォルセイ ブティック 銀座」がオープン
-
UP DATE: 2024. 03. 29
連載 高級時計を巡る旅
第128回:チタニウムケースを極めたウブロのトゥールビヨンウォッチ
-
UP DATE: 2024. 03. 29
連載 高級時計を巡る旅
第127回:ミニッツリピーターを旬なカラーで提案するブルガリの“YOSHIDA限定モデル”
-
UP DATE: 2024. 02. 29
連載 高級時計を巡る旅
第126回:パルミジャーニ・フルリエによるスポーツウォッチの新提案
-
UP DATE: 2024. 02. 28
連載 高級時計を巡る旅
第125回:腕元に華やぎを添える「オクト フィニッシモ クロノグラフ GMT YOSHIDA先行販売モデル」