180年以上の歴史を持つ、世界最高峰の時計メーカーPatek Philippe(パテック フィリップ)。
その正規販売店であり、長年の販売実績を持つ東京渋谷区・幡ヶ谷の老舗時計店 YOSHIDA(ヨシダ)が、
さまざまな角度からパテック フィリップという至高のマニュファクチュールの魅力を紐解いていく本連載。
第58回は、パテック フィリップの真骨頂である複雑機構搭載モデルの魅力を注目作とともに紹介します。
PART.1 Ref.5205ファッション性に優れた
「年次カレンダー」の人気モデル
年に1度、2月末にのみカレンダー調整が必要となる年次カレンダーは、パテック フィリップが目指す“有用なコンプリケーション”を代表する複雑機構です。優れた機能に加えて、独自に開発したモジュール構造から生まれる豊富なバリエーションも大きな魅力と言えるでしょう。
ここで紹介するRef.5205は、ドレスウォッチ的な要素を持つデザインが特徴であり、時計の愛好家はもちろん、ファッションの一部として時計を楽しみたい人にも向けられたモデルです。現在は2つの種類の用意があり、18Kホワイトゴールドケース×2トーンのブルー・ブラック・グラデーション・ソレイユ文字盤、18Kローズゴールドケース×オリーブグリーン・ソレイユの組み合わせがあります。オープンワークのラグが際立つ40m径のケースは、腕元に馴染みやすいバランス感を備えています。
年次カレンダー
■Ref.5205 ■40mm
■18Kホワイトゴールドケース
■アリゲーターストラップ
■自動巻き(Cal.26-330 S QA LU 24H)
■30m防水 ■価格はお問い合わせください
年次カレンダー
■Ref.5205 ■40mm
■18Kローズゴールドケース
■アリゲーターストラップ
■自動巻き(Cal.26-330 S QA LU 24H)
■30m防水 ■価格はお問い合わせください
PART.2 Ref.5326カラトラバ・スタイルを合わせ持つ
コンプリケーション
「カラトラバ」のRef.5226とともに登場したRef.5326は、「年次カレンダー」と「トラベルタイム表示」を初めて統合した話題作。
Ref.5226のデザインを踏襲し、パテック フィリップと馴染み深いクルー・ド・パリ(ホブネイル・パターン)・ギヨシェ装飾を施した41mm径のケースには、プラチナ製偏心マイクロローターを積んだ新開発の自動巻きムーブメントCal.31-260 PS QA LU FUS 24Hが搭載されています。
何と言っても最大の特徴は、ヴィンテージ調の雰囲気を醸す文字盤です。アンティークカメラの外装を彷彿させるテクスチャーは独特の存在感を醸し出しています。現地と出発地の時刻表示、12時位置の日付と月の窓表示、6時位置のムーンフェイズとスモールセコンド、現地と出発地の昼夜を窓表示と、いくつもの表示機能がバランスよくレイアウトされています。このユニークなダイヤルデザインは、パテック フィリップの時計製造への妥協なき姿勢が生み出した賜物だと言えるでしょう。
年次カレンダー・トラベルタイム
■Ref.5326 ■41mm
■18Kホワイトゴールドケース
■カーフスキンストラップ
■自動巻き(Cal.31‑260 PS QA LU FUS 24H)
■30m防水 ■価格はお問い合わせください
PART.3 Ref.5204 & Ref.5370P“クロノグラフの巨匠”が
生み出した傑作モデル
懐中時計の時代からパテック フィリップはクロノグラフの製作を始め、その実力は時計業界でも抜きん出ており、腕時計の分野でも多くの成功を収めてきました。ここでは、パテック フィリップが擁する複雑機構の最
高峰に位置するグランド・コンプリケーションから2つの傑作クロノグラフを紹介します。
パテック フィリップのクロノグラフの代表作として真っ先に挙がる、美しさあふれるデザインに定評があ
る「永久カレンダー搭載クロノグラフ」は大変希少なことで知られています。そのさらに上位のモデルとして誕生した「スプリット秒針クロノグラフ、永久カレンダー」は、数あるグランド・コンプリケーションの中でも絶大な人気があります。最新作のRef.5204では流行色のオリーブグリーンを使うことで伝統的なデザインに新たな解釈を与えています。
スプリット秒針クロノグラフ、永久カレンダー
■Ref.5204 ■40mm
■18Kホワイトゴールドケース
■カーフスキンストラップ
■手巻き(Cal.CHR 29-535 PS Q)
■30m防水 ■価格はお問い合わせください
もう一方の「スプリット秒針クロノグラフ」のRef.5370Pは、ブレゲ数字のアプライドインデックス、2つのサブダイヤルなどによる、クラシカルな雰囲気が魅力。パテック フィリップの伝統に則った本七宝文字盤の鮮やかなブルーが際立ち、その輝きを倍増させるプラチナケースも注目すべきポイントです。
スプリット秒針クロノグラフ
■Ref. 5370P ■41mm ■プラチナケース
■アリゲーターストラップ
■手巻き(Cal.CHR 29-535 PS)
■30m防水 ■価格はお問い合わせください
PART.4 Ref.5236P「永久カレンダー」に進化を促した
インライン表示
パテック フィリップのグランド・コンプリケーションにおいて、「永久カレンダー」は定番に値するコレクションとして、長年人々を魅了し続けています。
曜日、日付、月を12時位置の大型表示窓に並べて表示するという、かってないダイヤルレイアウトが目を惹く「インライン表示永久カレンダー」のRef.5236Pは、“永久カレンダーの最新形”と呼ぶに相応しい1本です。
革新的なインライン表示の実現は、このモデルのために開発された自動巻きムーブメントCal.31-260 PS QLがあってこそ成立します。12時位置の大型表示窓は4枚の回転ディスクで構成されています。
引き算の美学が宿るシンプルなデザインを用いたプラチナケースに搭載される文字盤は、美しいブラック・グラデーションのブルーを採用。その結果としてエレガントな雰囲気が見事に演出されています。
インライン表示永久カレンダー
■Ref.5236P ■41.3mm ■プラチナケース
■アリゲーターストラップ
■自動巻き(Cal.31-260 PS QL)
■30m防水 ■価格はお問い合わせください
PART.5 Ref.6102パテック フィリップによる
新時代の天文タイムピース
機械式時計と天文学は密接な関係があり、そこでの研究は高度なレベルに達しているため、思いもよらないタイムピースが登場することがあります。パテック フィリップの天文時計「セレスティアル」は、素晴らしい完成度を誇るグランド・コンプリケーションならではの逸品です。
150種類以上で展開されているパテック フィリップのどのモデルともかぶらないダイヤルデザインは、天空の動きを再現する星座表や月の軌道などを表現しており、曇りの夜であっても手元で満点に輝く数多くの星を視認することが可能です。スケルトンの長・短針は平均太陽時による分・時を表示。風防に描かれた楕円ではジュネーブ及び同経度の地点で見える星空を示します。
Ref. 6102のコレクションが持つ魅力はこればかりではありません。それこそ「永久カレンダー搭載クロノグラフ」のようにステータスシンボルとしての輝きを放っています。
セレスティアル
■Ref.6102 ■44mm
■18Kローズゴールドケース
■アリゲーターストラップ
■自動巻き(Cal. 240 LU CL C)
■30m防水 ■価格はお問い合わせください
Store Info
取り扱い店舗
YOSHIDA 東京本店
〒151-0072
東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目13番5号 Google Map
営業時間 10:30~19:30
定休日 年中無休(年末年始を除く)
Tel. 03-3377-5401
Tel.03-3377-5401
Back Number
バックナンバー
-
UP DATE: 2024. 09. 06 NEW
連載 高級時計を巡る旅
第140回:実用美を極めたパテック フィリップの複雑時計とレディス・コレクション
-
UP DATE: 2024. 08. 22
連載 高級時計を巡る旅
第139回:世界最高峰と称される、パテック フィリップのグランド・コンプリケーション
-
UP DATE: 2024. 08. 09
連載 高級時計を巡る旅
第138回:スポーティエレガンスを体現する、
パルミジャーニ・フルリエの2024年最新作「トンダ PF スポーツ クロノグラフ」 -
UP DATE: 2024. 07. 19
連載 高級時計を巡る旅
第137回:オーデマ ピゲの2024年最新作、「ロイヤル オーク」のハイジュエリーウォッチとは?
-
UP DATE: 2024. 07. 04
連載 高級時計を巡る旅
第136回:複雑機構と独自のデザインで魅せる、ウブロの最新作
-
UP DATE: 2024. 07. 03
連載 高級時計を巡る旅
第135回:2024年の注目時計、ゼニス最新作に迫る
-
UP DATE: 2024. 06. 20
連載 高級時計を巡る旅
第134回:パテック フィリップ2024年最新作、話題の6モデル
-
UP DATE: 2024. 05. 31
連載 高級時計を巡る旅
第133回:新たな装いを手にした
ウブロのクラシック・フュージョン! -
UP DATE: 2024. 05. 30
連載 高級時計を巡る旅
第132回:2024年春、時計界の頂点に君臨するパテック フィリップが発表した5つの新作
-
UP DATE: 2024. 05. 29
連載 パテック フィリップへの誘い
第60回:4つのテーマから読み解く注目モデル8選!
-
UP DATE: 2024. 05. 14
連載 高級時計を巡る旅
第131回:ブルガリとYOSHIDAの力作、限定チャイミングウォッチ
-
UP DATE: 2024. 04. 29
連載 高級時計を巡る旅
第130回:新商業施設「ハラカド」の新ランドマーク 「ゼニス ブティック表参道」がオープン!
-
UP DATE: 2024. 04. 01
連載 高級時計を巡る旅
第129回:「グルーベル・フォルセイ ブティック 銀座」がオープン
-
UP DATE: 2024. 03. 29
連載 高級時計を巡る旅
第128回:チタニウムケースを極めたウブロのトゥールビヨンウォッチ
-
UP DATE: 2024. 03. 29
連載 高級時計を巡る旅
第127回:ミニッツリピーターを旬なカラーで提案するブルガリの“YOSHIDA限定モデル”
-
UP DATE: 2024. 02. 29
連載 高級時計を巡る旅
第126回:パルミジャーニ・フルリエによるスポーツウォッチの新提案
-
UP DATE: 2024. 02. 28
連載 高級時計を巡る旅
第125回:腕元に華やぎを添える「オクト フィニッシモ クロノグラフ GMT YOSHIDA先行販売モデル」
-
UP DATE: 2024. 02. 27
連載 パテック フィリップへの誘い
第59回:グランド・コンプリケーションの真髄が宿る注目作7選