UP DATE: 2020. 11. 26
連載 高級時計を巡る旅
第46回:「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ」2020年限定モデル
時計好きの憧れである超複雑機構の中でも、特に人気が高いのがトゥールビヨン機構。
この機構を得意とするAUDEMARS PIGUET(オーデマ ピゲ)では、
複雑さだけでなく、そこに目で見る楽しさも加えた。
時計店YOSHIDA(ヨシダ)が注目する限定モデル
「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ フライング トゥールビヨン クロノグラフ」は、
知るほどにその魅力に惹かれていく。
※こちらの特集は、時計専門サイト「Gressive(グレッシブ)」での連載コラム『YOSHIDAで体験する、高級時計への旅』の記事を再編集したものです。
※掲載商品の情報及び価格は変更される場合がありますのでご了承ください。
時計を装うという
楽しみが得られる
稀有なコンプリケーション
懐中時計は胸ポケットの中でずっと起立状態にあるため、重力によって“姿勢差”が発生し、僅かな誤差が発生する。その事態を解決するために、天才時計師アブラアン-ルイ・ブレゲが考案したのが「トゥールビヨン機構」である。
メカニズムの基本は、精度を司る脱進調速機を丸ごとキャリッジ(かご)に収め、ぐるぐると回転させること。こうすれば一方向に重力がかかり続けることはないため、姿勢差が発生しないのだ。しかし繊細な機構を回転させるには、優れた時計技術や精密な加工技術が求められる。そのため懐中時計時代はほとんど作られることはなかったのだが、機械式腕時計の権威が復活した1980年以降になると、俄かに多くの時計メーカーからトゥールビヨンウォッチが誕生するようになる。
これは不思議な話だ。そもそも手首の上で時計が様々な方向を向く腕時計は、トゥールビヨン機構を必要としない。同じ方向に重力がかかり続けるという状況にならないので、姿勢差が発生しないのだ。では、時計人たちは何に魅了されたのか?
その答えを示すのが、オーデマ ピゲである。同社は1986年にトゥールビヨン搭載ウォッチを発表したが、トゥールビヨン機構の直径は7.2mmしかなく、当時の世界最小&最薄の機構だった。きわめて複雑で繊細な機構を小さく薄く作るということは、すなわち“技術力を表現する方法”であるともいえる。現代のトゥールビヨンは、“技術を語る機構”となったのだ。
CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ
フライング トゥールビヨン クロノグラフ
フライング トゥールビヨンとクロノグラフを組み合わせたハイ・コンプリケーション。
コンビケースなので、どこから見ても個性が楽しい。日本先行発売。
■26399CR.OO.D002CR.01 ■41mm ■18Kホワイトゴールド×18Kピンクゴールドケース
■ブラックアリゲーターストラップ ■自動巻き ■30m防水 ■世界限定50本
その思想は今でも強く受け継がれている。新作である「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ フライング トゥールビヨン クロノグラフ」は、通常のトゥールビヨンよりもさらに格上である「フライング トゥールビヨン」という機構を採用。これはぐるぐると回転するキャリッジを支えるブリッジが存在せず、トゥールビヨン機構を裏側からだけで支える仕組み。まるで宙に浮いているように見えるから、”フライング“なのだ。しかもオーデマ ピゲは見事なシンメトリー設計にしたスケルトンムーブメントを採用することで、さらなる浮遊感を演出し、メカニズムを細部まで堪能できるようにした。それはまさしく優れた技術力を可視化したということである。
しかもこの精密なフライング トゥールビヨン機構に、クロノグラフを加えてきた。これはオーデマ ピゲが好むハイ・コンプリケーションウォッチのスタイル。この時計は正確に時を刻む機構を愛でる喜びと、その時を操作する楽しみの両方を堪能できるのだ。
CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ
フライング トゥールビヨン クロノグラフ
トレンド感のあるブルーを利かせたモデル。ケース素材はホワイトゴールドのみなので、どこか品のある雰囲気に。
■26399BC.OO.D321CR.01 ■41mm ■18Kホワイトゴールドケース ■ブルーアリゲーターストラップ ■自動巻き ■30m防水 ■世界限定50本
「CODE 11.59 バイ
オーデマ ピゲ」自慢の
コンビケース4選
CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ
オートマティック
サンバースト模様の美しいグレーダイヤルが、華やかなコンビケースをエレガントな雰囲気を演出してくれる。
■15210CR.OO.A009CR.01 ■41mm ■18Kホワイトゴールド×18Kピンクゴールドケース ■グレーアリゲーターストラップ ■自動巻き ■30m防水
CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ
オートマティック
スモークグレーのグラデーションダイヤルにピンクゴールドのインデックス&針という組み合わせは、どことなく色気がある。
■15210CR.OO.A002CR.01 ■41mm ■18Kホワイトゴールド×18Kピンクゴールドケース ■ブラックアリゲーターストラップ ■自動巻き ■30m防水
CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ
クロノグラフ
シックなモノトーンのコーディネートが増えてくる季節だからこそ、グレーの上品な華やかさを加えてくれる。
■26393CR.OO.A009CR.01 ■41mm ■18Kホワイトゴールド×18Kピンクゴールドケース ■グレーアリゲーターストラップ ■自動巻き ■30m防水
CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ
クロノグラフ
スモークグレー×ゴールドの配色は、リッチで色気満点。クロノグラフ&コンビケースなら、さらに腕元が華やかに。
■26393CR.OO.A002CR.01 ■41mm ■18Kホワイトゴールド×18Kピンクゴールドケース ■ブラックアリゲーターストラップ ■自動巻き ■30m防水
Store Info
取り扱い店舗
YOSHIDA 東京本店
〒151-0072
東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目13番5号 Google Map
営業時間 10:30~19:30
定休日 年中無休(年末年始を除く)
Tel. 03-3377-5401
Tel.03-3377-5401
Back Number
バックナンバー
-
UP DATE: 2024. 09. 06 NEW
連載 高級時計を巡る旅
第140回:実用美を極めたパテック フィリップの複雑時計とレディス・コレクション
-
UP DATE: 2024. 08. 22
連載 高級時計を巡る旅
第139回:世界最高峰と称される、パテック フィリップのグランド・コンプリケーション
-
UP DATE: 2024. 08. 09
連載 高級時計を巡る旅
第138回:スポーティエレガンスを体現する、
パルミジャーニ・フルリエの2024年最新作「トンダ PF スポーツ クロノグラフ」 -
UP DATE: 2024. 07. 19
連載 高級時計を巡る旅
第137回:オーデマ ピゲの2024年最新作、「ロイヤル オーク」のハイジュエリーウォッチとは?
-
UP DATE: 2024. 07. 04
連載 高級時計を巡る旅
第136回:複雑機構と独自のデザインで魅せる、ウブロの最新作
-
UP DATE: 2024. 07. 03
連載 高級時計を巡る旅
第135回:2024年の注目時計、ゼニス最新作に迫る
-
UP DATE: 2024. 06. 20
連載 高級時計を巡る旅
第134回:パテック フィリップ2024年最新作、話題の6モデル
-
UP DATE: 2024. 05. 31
連載 高級時計を巡る旅
第133回:新たな装いを手にした
ウブロのクラシック・フュージョン! -
UP DATE: 2024. 05. 30
連載 高級時計を巡る旅
第132回:2024年春、時計界の頂点に君臨するパテック フィリップが発表した5つの新作
-
UP DATE: 2024. 05. 29
連載 パテック フィリップへの誘い
第60回:4つのテーマから読み解く注目モデル8選!
-
UP DATE: 2024. 05. 14
連載 高級時計を巡る旅
第131回:ブルガリとYOSHIDAの力作、限定チャイミングウォッチ
-
UP DATE: 2024. 04. 29
連載 高級時計を巡る旅
第130回:新商業施設「ハラカド」の新ランドマーク 「ゼニス ブティック表参道」がオープン!
-
UP DATE: 2024. 04. 01
連載 高級時計を巡る旅
第129回:「グルーベル・フォルセイ ブティック 銀座」がオープン
-
UP DATE: 2024. 03. 29
連載 高級時計を巡る旅
第128回:チタニウムケースを極めたウブロのトゥールビヨンウォッチ
-
UP DATE: 2024. 03. 29
連載 高級時計を巡る旅
第127回:ミニッツリピーターを旬なカラーで提案するブルガリの“YOSHIDA限定モデル”
-
UP DATE: 2024. 02. 29
連載 高級時計を巡る旅
第126回:パルミジャーニ・フルリエによるスポーツウォッチの新提案
-
UP DATE: 2024. 02. 28
連載 高級時計を巡る旅
第125回:腕元に華やぎを添える「オクト フィニッシモ クロノグラフ GMT YOSHIDA先行販売モデル」
-
UP DATE: 2024. 02. 27
連載 パテック フィリップへの誘い
第59回:グランド・コンプリケーションの真髄が宿る注目作7選