UP DATE: 2022. 02. 25
連載 高級時計を巡る旅
第75回:唯一無二の個性を楽しむ最新のロジェ・デュブイ
卓越した技術を駆使して、アヴァンギャルドな時計を作っているロジェ・デュブイ(ROGER DUBUIS)。
腕元を華やかに演出するだけでなく、心躍るストーリーや歴史への敬意が込められた“語れる時計”でもあるのだ。
YOSHIDA(ヨシダ)が今注目するハイエンドウォッチを紹介する。
※こちらの特集は、時計専門サイト「Gressive(グレッシブ)」での連載コラム『YOSHIDAで体験する、高級時計への旅』の記事を再編集したものです。
※掲載商品の情報及び価格は変更される場合がありますのでご了承ください。
レーシングスピリットが宿る
腕時計
2021年のF1世界選手権の最終戦となるアブダビGPは、ファイナルラップで総合王座が決まるという緊迫した状況だった。最終的にレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが大逆転勝利で初の年間王座を獲得し、撤退するホンダの花道を飾ったのだが、この歴史的クライマックスを陰で演出していたのが、「タイヤ」だった。チームのタイヤ戦略の違いが、最後の最後に劇的な幕切れを生み出したのだ。
このレースタイヤを独占供給しているのがピレリ。そしてロジェ・デュブイはピレリとのパートナーシップを、2017年に締結。実際にレースで使用された“勝者のタイヤ”を加工して、ラバーストラップにしている。
精密で美しいメカニズムという共有した哲学をもつハイパーカーとラグジュアリーウォッチは、共通する世界観を持っており、コラボレーションは盛んに行われている。
しかもロジェ・デュブイ×ピレリというコラボレーションは、哲学を共有するだけでなく、ピレリでなければ用意できない“特別なラバー素材”を使っているのもユニークなのだ。
大胆な発想がこのブランドらしい。
こちらの「エクスカリバー スパイダー ピレリ ブラックDLC チタニウム」は、ベゼルやリューズ、ストラップは交換可能で、変更パーツはレースタイヤのコンパウンドの違いを示すレッドやブルー、ホワイトのカラーリングを採用。素早いピットストップのように、ワンクリックで着脱が可能になっている。
独自の質感を持つラバー。
すなわち、星形のアストラルスケルトンムーブメントを使用したロジェ・デュブイを代表する前衛的なモデルだが、ここにピレリの特別なストラップなどが加わることで、さらにユニークな個性が際立ってくるわけだ。物語性を重視し、特別な時計を探している人にこそ、選んで欲しい時計だと言えるだろう。
絶品のダイヤルワーク。
エクスカリバー スパイダー
ピレリ ブラックDLC チタニウム
マイクロローターまでスケルトン構造になっており、高度な技巧を楽しめる。
ピレリタイヤのラバーインレイ付きストラップという仕様も面白い。
■RDDBEX0826 ■45mm ■ブラックDLCチタンケース ■ラバーインレイ付きストラップ
■自動巻き ■5気圧防水 ■¥12,375,000(税込)
トゥールビヨンの
深みを楽しむ
時計愛好家にとっては釈迦に説法かもしれないが、トゥールビヨン機構は高精度追求のために生まれた。
アブラアン-ルイ・ブレゲは、懐中時計がポケットの中で常に直立状態であることで生じる“姿勢差”を解消するために、調速脱進機をぐるりと回転させて重力がかかる方向を平均化させる機構を考案し、1801年に特許を取得したのが始まりだ。
腕時計の時代になると、時計の向きは色々と変化するので姿勢差は発生しないため、厳密にはトゥールビヨン機構は不要となる。しかし精密なメカニズムの動きや美しく仕上げたパーツたちの輝きには、別格の魅力がある。となれば、嗜好性が強まった昨今の腕時計で、ますますトゥールビヨンが好まれるのは当然だろう。
ブランドの真骨頂なのだ。
ロジェ・デュブイでは、回転するキャリッジを下側から支え宙に浮いているように表現するフライングトゥールビヨンの方式を得意としている。しかもその機構をモダンなアストラルスケルトン構造と組み合わせており、さらに浮遊感が増しているのが特徴だ。
高精度を追及するための機構は他にもあるが、ほとんどがムーブメントの奥底に隠れる縁の下の力持ちである。その点、ロジェ・デュブイのフライングトゥールビヨンは、機能が美しく可視化されているので見ていて楽しい。しかもジュネーブの伝統的な時計技法を使っていることを証明するジュネーブ・シールも取得しており、高い品質も保証されている。トゥールビヨン機構を眺めて楽しむ時計として、これ以上のものはない。
エクスカリバー スパイダー
ブラックDLC チタニウム
フライングトゥールビヨン スケルトン
スケルトンムーブメントにハニカムの構造体を組み合わせて、よりアヴァンギャルドなルックスに。
■RDDBEX0815 ■39mm ■ブラックDLCチタンケース ■ラバーストラップ ■手巻き ■10気圧防水 ■¥23,485,000(税込)
エクスカリバー スパイダー イーオンゴールド
フライングトゥールビヨン スケルトン
星形ブリッジにエナメル装飾を組み合わせて、立体的に表現。インデックスはゴールド製となる。
■RDDBEX0816 ■39mm ■イーオンゴールドケース ■ラバーストラップ ■手巻き ■10気圧防水 ■世界限定88本 ■¥26,785,000(税込)
ラグジュリーなライフスタイルによく馴染む。
ハイパーオロロジーを
体現するユニークピース
最新のテクノロジーとクラフツマンシップの融合から生まれる、常識を逸脱したハイパーオロロジーを体現するロジェ・デュブイ。YOSHIDAの店頭に並ぶ錚々たるラインナップの中でも別格の存在感を放つのが、世界でここでしか手に入らない“YOSHIDAスペシャル”と呼ばれる別注モデルにある。
製造するすべての時計がジュネーブ・シールを取得するロジェ・デュブイの超絶的な技巧は、誰もが驚きを隠せない究極のハイコンプリケーションでこそ真価を発揮すると言えるだろう。
こちらのユニークピースは、姿勢変化による歩度の変動を瞬時に補正する驚異の機構「クアトゥオール」にも匹敵する最上位機種にあたる。搭載された自動巻きムーブメントCal. RD107には、ひとつのムーブメントにミニッツリピーターとトゥールビヨンという2つの超複雑機構を備えている。
錚々たるブランドのミニッツリピーターを扱ってきたYOSHIDAが自信を持って送り出す究極のハイエンドウォッチがここにある。
エクスカリバー スパイダー
ミニッツリピーター
異形のムーブメントによるYOSHIDAが手掛けたユニークピース。
2つのマイクロローターにより巻き上げられるため、約72時間のパワーリザーブを実現。
ミニッツリピーターに関する様々な独自の機能が備わっている。
■RDDBEX0812 ■47mm ■カーボンケース ■ラバーストラップ
■自動巻き ■30m防水 ■YOSHIDAスペシャル 限定1本
Store Info
取り扱い店舗
YOSHIDA 東京本店
〒151-0072
東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目13番5号 Google Map
営業時間 10:30~19:30
定休日 年中無休(年末年始を除く)
Tel. 03-3377-5401
Tel.03-3377-5401
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