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Column UP DATE: 2019. 10. 25

連載 高級時計を巡る旅

第21回:複雑機構のパイオニアとしての
オーデマ ピゲ

#オーデマ ピゲ

第21回:複雑機構のパイオニアとしてのオーデマ ピゲ 第21回:複雑機構のパイオニアとしてのオーデマ ピゲ

 1892年、世界初の腕時計式ミニッツリピーターを完成させた実績からも分かるように、
オーデマ ピゲは「複雑機構の担い手」として君臨し続けている。その伝統を継承する現行コレクション、
東京ミッドタウンで開催中のエキシビション『時計以上の何か』の情報とともに、オーデマ ピゲの時計製造の真髄に迫る。

Photos: Masahiro Okamura(CROSSOVER) / Art Direction: Takaaki Yagi (FORM::PROCESS) / Text: Shinoda Tetsuo / Edit: Tsuneyuki Tokano
※こちらの特集は、時計専門サイト「Gressive(グレッシブ)」での連載コラム『YOSHIDAで体験する、高級時計への旅』の記事を再編集したものです。

ラウンドケースに秘めた
オーデマ ピゲの歴史と伝統

 オーデマ ピゲの時計を語る際には、ラグジュアリースポーツの傑作「ロイヤル オーク」や「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ」など、歴史の新しいコレクションたちが主役となりがちだ。しかし1875年から始まるオーデマ ピゲの歴史をひも解くなら、伝統を受け継ぐ上質なラウンドケースモデル「ジュール オーデマ」を忘れてはいけない。スイス屈指の人気時計ブランドは、その歴史をじっくりと噛みしめるブランドでもあるのだ。

 時計職人の家系に生まれたジュール=ルイ・オーデマは、時計修業を終え、時計師の道へと進む。彼は1875年にジュウ渓谷のル・ブラッシュに小さな時計工房を開き、時計製造を開始する。得意としたのは複雑機構で、そのセンスが評価され、多くのオーダーが舞い込んだという。そこで幼馴染の時計師であったエドワール=オーギュスト・ピゲに声をかけ、彼を工房に引き入れた。彼らが作るムーブメントは多くの時計ブランドに採用されたが、それには飽き足らず、1881年から自社ブランドの時計を製造するようになる。それこそが、彼らの名を組み合わせた時計ブランド、オーデマ ピゲの始まりだ。

 オーデマが時計の技術面を担当し、ピゲが経営面を担当するという黄金コンビの活躍によって、オーデマ ピゲは名声を得る。特に時計業界と時計愛好家に名が知れ渡ったのが、1892年に作った世界初の腕時計式ミニッツリピーターだった。「オーデマ ピゲ=複雑機構」という構図は、この時点で出来上がっていたのだ。

  • ジュール=ルイ・オーデマが修業時代に、卒業制作として作った懐中時計。その後、工房で何度かの改良を重ねているそう。永久カレンダーやミニッツリピーター機構を搭載している。ジュール=ルイ・オーデマが修業時代に、卒業制作として作った懐中時計。
    その後、工房で何度かの改良を重ねているそう。
    永久カレンダーやミニッツリピーター機構を搭載している。

  • クロノグラフも得意な機構である。こちらは1942年製モデルで、ドレッシーな雰囲気。クロノグラフも得意な機構である。
    こちらは1942年製モデルで、ドレッシーな雰囲気。

 歴史的なオーデマ ピゲのコレクションを見ると、当然ながら時計デザインの王道であるラウンドケースのモデルが多く見つかる。オーデマ ピゲは、懐中時計の時代はもちろんのこと、腕時計時代になっても美しいラウンドウォッチを作ってきたのだ。こういった歴史と伝統を受け継ぐのが、創業者の名を冠した「ジュール オーデマ」のコレクションである。

 オーデマ ピゲの個性的かつ革新的な時計たちに慣れてしまうと、かなり“普通の時計”に見えるだろう。しかしケースサイドを緩やかにカーブさせつつヘアラインで仕上げ、ベゼルは綺麗に磨き上げるなどして、メリハリのあるルックスを作っており、オーデマ ピゲの丁寧な時計作りを堪能できる。しかもインデックスはバータイプでシンプルにまとめつつ、針はリーフ型で艶っぽさを演出。シンプルさと優雅さを巧みに組み合わせており、一般的なラウンドウォッチとは一線を画する美しさがある。

 「ジュール オーデマ」はシンプルなドレスウォッチだけでなく、複雑機構を搭載したモデルも多い。つまりオーデマ ピゲの歴史を継承する、正統な存在なのである。

ラウンドケースに収まることでクラシカルな雰囲気になったハイコンプリケーション「ジュール オーデマ・スケルトン トゥールビヨン クロノグラフ」。ラウンドケースに収まることでクラシカルな雰囲気になったハイコンプリケーション「ジュール オーデマ・スケルトン トゥールビヨン クロノグラフ」。ラウンドケースに収まることでクラシカルな雰囲気になった
ハイコンプリケーション「ジュール オーデマ スケルトン トゥールビヨン クロノグラフ」。

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東京ミッドタウンで
注目のエキシビション
『時計以上の何か』が開催

 こういったオーデマ ピゲの時計哲学を知るためには、本来であればスイスのジュウ渓谷、ル・ブラッシュを訪問するのが一番だろう。しかし簡単に叶えられることではない。だからこそオーデマ ピゲは、ユーザーが参加できる体感型のエキシビションを開催する。

 2019年11月4日(月・振休)まで東京ミッドタウンで開催中の『時計以上の何か』は、オーデマ ピゲの時計とその哲学を様々な角度から解明するイベントだ。内部は12の部屋に分かれており、過去の傑作から現行モデルまで約150本の時計を展示。さらにはスイスから来日した時計師が、時計の分解組み立ての実演も行うという。

 このエキシビションは、“デザインを五感で楽しむ”をコンセプトに東京ミッドタウンで行われる「Tokyo Midtown DESIGN TOUCH」の一環として開催されており、オーデマ ピゲがサポートする現代アート作家とパートナーシップを組んだ展示になっている。アート鑑賞する感覚でオーデマ ピゲの世界に触れることができるので、ショッピングやディナーのついでに遊びに行くもの楽しそう。オーデマ ピゲの神髄を深く知れば、「ジュール オーデマ」の魅力に気が付くはずだ。

会場内は12の部屋に分かれており、世界中のアーティストが空間を構成。“複雑性と正確性”をテーマにしており、ブランドの世界観をひも解くエキシビションになっている。
来場者は“時計を見る”のではなく、オーデマ ピゲを感じるのだ。

『時計以上の何か』

開催期間/2019年10月19日(土)~11月4日(月・振休)
開催会場/東京ミッドタウン(六本木) 芝生広場
開場時間/11:00~19:30
入場料:無料(事前予約優先)
www.beyondwatchmaking.jp

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  • 26591TI.OO.1252TI.01 ロイヤル オーク ミニッツリピーター スーパーソヌリ
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ロイヤル オーク ミニッツリピーター スーパーソヌリ

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